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2012年10月24日(水)
介護支援専門員受験対策(21)
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介護支援専門員受験対策(21)   10月25日
試験もあと、3日。
今日は、予想問題10問を掲載します。新しい改正で加えられた内容を意識的に出題しています。

【介護を取り巻く状況】
問題1 わが国の高齢者介護を取り巻く状況について正しいものはどれか。2つ選べ。

1 家族介護のために、働き盛りの人たちが退職、転職、休職等を余儀なくされ、それまでの社会生活から離脱せざるをえないような人々が増えてきている。

2 要介護高齢者の発生率は加齢に伴い上昇しているが,介護予防事業の効果もあり、85歳以上の方で日常生活を送るうえで何らかの支援を必要としている者は4分の1程度である。

3 主な介護者の続柄は、年々子どもの配偶者が減ってきており、平成22年の国民生活基礎調査では、配偶者、子どもよりも少ない。

4 我が国の高齢化率は年々上昇し、2010年にはついに30%に達した。

5 2010(平成22)年の国民生活基礎調査によると、女性の平均寿命が長いため要介護状態になりやすいので、介護者の約4割が男性となっている。




答:1・3 
2は2分の1以上(57.7%)である。4は、2010年では23%であり、30%に達するのは2025年頃と予測されている。5は、女性の介護者が7割(69.4%)・平成22年の国民生活基礎調査。




【社会保障と介護保険制度】
問題2 社会保障と介護保険制度について次のうち正しいものはどれか。2つ選べ。

1 社会保険は保険料を中心に運営する仕組みであるが、2分の1の公費負担がある介護保険制度も、社会保険制度として位置づけられている。

2 介護保険制度は加齢に伴う疾病による介護状態について保険給付するものであるから、65歳を過ぎて交通事故による脊椎損傷により要介護状態と認められた者への給付はできない。

3 介護保険法では、国民の努力義務として、介護予防のため健康の保持増進に努めること、要介護状態となった場合でもリハビリ等によりその有する能力の向上に努めること、保険料等の費用の公平な負担をすること、が定められている。
4 業務での事由による疾病、傷病等により介護が必要となった場合、介護保険の被保険者は介護保険から給付されるのが原則である。

5 社会保険では逆選択を防止するための強制適用が違憲とされたため、年金保険、医療保険への保険料未納者が増えてきており、制度の継続性が危ぶまれている。


答:1・3 
2は、加齢に伴う特定疾病が適用されるのは40歳~65歳未満の第2号被保険者であって、65歳以上であれば介護になった原因を問わない。4は、業務での傷病等は労災保険が優先される。5は、強制適用が違憲とされたことはない。



 【保険者の役割】
問題3 介護保険制度における市町村(市町村長を含む。)の役割として正しいものはどれか。3つ選べ。

1 財政安定化基金の財源の3分の1を第2号保険料で負担する。

2 第1号被保険者の保険料率を設定する。

3 指定地域密着型サービスの人員・設備・運営に関する基準を条例で定める。
4 要介護認定に関する不服申立の審理・裁決をするための介護保険審査会を設置する。

5 介護予防・日常生活支援総合事業を自らの判断で行う。




答:2・3・5 
1は、第1号保険料で負担する。4は、都道府県の役割。
 




【都道府県計画と市町村計画】
問題4 介護保険事業計画について正しいものはどれか。3つ選べ。

1 市町村は、国の基本方針に則して、5年ごとの介護保険の見直しに合わせ、市町村介護保険事業計画を策定することとなっている。

2 市町村計画は、市町村老人福祉計画と一体のものとして作成され、市町村地域福祉計画その他保健・医療・福祉・居住に関する計画等と調和が保たれていなければならない。

3 市町村計画の作成・変更にあたっては、被保険者の意見を反映させる仕組みをつくることが義務づけられており、第5期介護保険事業計画では、日常生活圏域ニーズ調査を実施して、計画を策定した。

4 市町村計画では、認知症である被保険者の地域における自立した日常生活の支援に関する事業を定めるよう努めなければならないこととされている。

5 地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護にかかる必要利用定員総数については市町村計画ではなく、都道府県計画で定めることとなっている。


答:2・3・4 
1は、3年に一期の策定が義務づけられている。5は、都道府県も定めるが市町村も定める。



【介護保険財政】
問題5 介護保険財政について正しいものはどれか。3つ選べ。

1 増え続ける施設を抑制するために、施設給付費に関しては市町村が17.5%を負担することとなっている。

2 第1号被保険者と第2号被保険者の負担割合は3年に一度見直され、高齢化が進んだため平成24~26年度は約3対2の割合で、第1号被保険者が多く負担することとなった。

3 介護保険事業にかかる事務費は、現在は全額が各市町村の一般会計で賄われている。

4 調整交付金の交付事由として、災害時の保険料減免等も認められている。

5 平成24年度に限り、都道府県は財政安定化基金の一部を取り崩すことができるようになり、市町村は保険料の上昇緩和のために、この交付金を役立てた。




答:3・4・5
1は、都道府県の負担率である。2は、正式には21:29で第2号被保険者の方の負担が大きい。



【被保険者】
問題6 介護保険の被保険者について正しいものはどれか。3つ選べ。

1 40歳以上65歳未満の生活保護の被保護者だった者が就労して健康保険加入者になった場合、介護保険の被保険者となる。

2 感染症指定医療機関に入院している者は、介護保険の被保険者にならない。

3 第2号被保険者で交通事故による脊椎損傷のため要介護状態になり介護サービスが必要になった場合、介護保険法が障害者自立支援法に優先するため、介護保険からのサービスを受けることとなる。

4 平成24年7月に外国人登録法が廃止されたため、3ヶ月を超えて日本に在留する外国人は介護保険の被保険者となる住所要件を満たすこととなった。

5 指定介護老人福祉施設が入所定員の減少により地域密着型介護老人福祉施設となった場合でも、住所地特例の適用が継続される。
 



答:1・4・5 
2は、感染症指定医療機関は適用除外施設ではない。3は、交通事故による脊椎損傷は特定疾病ではないので、介護保険法でのサービスは受けられない。



【介護保険給付】
問題7 介護保険給付について正しいものはどれか。3つ選べ。

1 要支援者は認知症対応型共同生活介護を利用できない。

2 介護付き有料老人ホームを短期利用した場合、区分支給限度基準額が適用される。

3 要介護1と認定された方は、基本的に車いすをレンタルすることはできない。

4 定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、要支援2以上でないと利用できない。

5 福祉用具貸与には特別地域加算が認められている。




答:2・3・5
  1は、要支援2の方は利用可能。4は要介護1以上である。



【介護保険給付】
問題8 介護保険給付について正しいものはどれか。2つ選べ。

1 予防給付は地域密着型サービスなので、第1号被保険者の保険料で賄われる。

2 高額医療合算介護サービス費の支給は、市町村と医療保険者にまたがるので、都道府県が窓口となる。

3 福祉用具貸与費は、高額介護サービス費の対象に含まれる。

4 介護予防住宅改修費には、引き戸への取り替えは含まれない。

5 住宅改修費は要介護度状態区分が3段階以上上がった場合には、再度、支給限度基準額の20万円まで支給を申請することができるが、要支援1から要介護2となった場合は2段階の上昇と見込まれるので再度の申請はできない。




答:3・5
  1は、予防給付は地域密着型サービスだけでもないし、第1号被保険者の保険料による運営だけでもない。2は、市町村と医療保険それぞれに申請する。4は、引き戸への取り替えは含む。






【介護保険給付】
問題9 介護保険給付について正しいものはどれか。2つ選べ。

1 市町村特別給付は、第1号被保険者の保険料で賄われるのが原則である。

2 市町村は、地域密着型サービスの他、都道府県が認めたサービスに限り、厚生労働大臣が定めた介護報酬を限度として、独自の額を定めることが認められている。

3 サービス事業者が、厚生労働大臣が定めた介護報酬の額より安い金額でサービスすることは認められていない。

4 市町村独自の判断で、住宅改修の支給限度基準額を30万円にすることが認められている。

5 介護保険の保険給付と全額利用者負担のそれ以外のサービス(自費サービス)とを組み合わせて利用するいわゆる「混合介護」は、医療保険の混合診療と同様に認められている。




答:1・4
  2は、都道府県が認めたサービスという規定はない。3は、認められている。その場合は当然それに見合った額の保険給付となる。5は、医療保険では混合診療が認められていない。



【現物給付】
問題10 現物給付と償還払いについて正しいものはどれか。2つ選べ。

1 要介護認定の申請前に急に利用した介護サービスは、暫定ケアプランを作成すれば現物給付の対象となる。

2 特定入所者介護サービス費は、現物給付である。

3 ケアプランを作成せずに居宅サービスを利用した場合は、償還払いとなる。

4 高額介護サービス費は現物給付である。

5 保険料を滞納していると、利用者負担の生じるサービスについては現物給付が償還払いになることがあるが、居宅介護支援は全額保険給付なので、償還払いにはならない。

答:2・3
  1は、申請前のサービスは特例サービス費となり償還払いである。4は償還払いである。5は、居宅介護支援も償還払いとなる。


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