■第6章 介護保険の実施状況(テキスト40p~42p)
※この分野、今年は出る予感。24.5%とかのような細かい数字は出ない。「3分の1以上が」とか、「半数を超える」とか、そういうざっくりとした表現で出題されるので、自分で置き換えて理解しておくこと。
【被保険者数・要介護認定者数】
・第1号被保険者2895万人(2010(H22)年4月末)で施行時に比べ730万人増加。
・要介護認定者487万人(2010(H22年4月末)で施行時に比べ269万人増加。
・要支援1・2と要介護1の認定を受けた者が205%と大幅に増加。
【介護サービスの受給者数】
・H12年度184万人(居宅サービス124万人・施設サービス60万人)→H21年度369万人(居宅サービス286万人・施設サービス83万人)
・施設サービス利用者83.4万人では、介護老人福祉施設が42.8万人と5割強、老人保健施設が31.8万人、療養型が9.2万人。
■第2編第1章 介護保険制度の目的等(テキスト44p~52p)
【社会保障、社会保険、介護保険の体系】
・社会保障の範囲と種類(社会保険・公的扶助・社会福祉)
〇社会保険=①介護保険、②医療保険、③年金保険、④労働者災害補償保険(労災保険)、⑤雇用保険の5種類。社会保険は、基本的に強制加入である。→「逆選択(健康なものが加入せず危険率の高い者のみが加入すること)」の防止
〇公的扶助=生活保護。
〇社会福祉=①児童福祉、②障害者福祉、③高齢者福祉、④社会手当(児童手当等)等。
・社会保障の体系
ア.社会保険方式=保険料で賄うが一部租税(公費)で賄うこともある。介護保険は、保険料と公費の負担割合が半々となっている。
イ.社会扶助方式=租税(公費)で賄う。
a.現物給付方式=サービスまたは物品のかたちによる給付=福祉・医療サービス。
b.金銭給付(現金給付)方式=金銭による給付(所得保障を目的)=年金・雇用・労災・生活保護・社会手当等。
・社会保険の区分=被用者保険と自営業者保険、職域保険と地域保険、短期保険と長期保険があり、介護保険は、短期保険・地域保険である。
【高齢者の保健・医療・福祉の体系】
〇高齢者虐待防止法が05年に制定。
〇老人医療→08(H20)年度から後期高齢者医療制度(75歳以上の方が被保険者で、保険者は都道府県単位の「後期高齢者医療広域連合」)がスタート。これに伴いこれまでの老人保健制度は廃止。
〇後期高齢者医療は、政権交代(09年)の結果、廃止する方向で検討が進められ、地域保険は国民健康保険に一本化することを内容とする「高齢者のための新たな医療制度について」が公表された。
過去問: 日本の社会保険制度について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 介護保険制度の被保険者には、自営業者が含まれる。
2 介護保険制度は、被保険者の老齢、障害又は死亡に関して必要な給付を行う。
3 健康保険法では、業務外の事由による疾病、傷病等を保険事故とする。
4 労働者災害補償保険制度は、医療の現物給付も行う。
5 労働者災害補償保険制度には、年金給付はない。
答:1・3・4(やや易問)
過去問:介護保険、社会扶助について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 介護保険の財源は、すべて社会保険料であり、公費で賄われることはない。
2 社会扶助の財源は、公費であり、租税方式・公費負担方式といわれることもある。
3 介護保険も医療保険と同様、社会保険に含まれる。
4 介護保険制度は、保険給付が利用者本位であるため、加入は任意である。
5 介護保険制度は、保険料の見返りとして保険給付が位置付けられているため、その利用に当たっての心理的抵抗が少ないと言われている。
答:2・3・5(易問)