一般社団法人 北海道高齢者向け住宅事業者協会 - 高住協 - 札幌 介護支援専門員受験対策(6)

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2012年8月1日(水)
介護支援専門員受験対策(6)
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■第5章 介護保険制度の見直し
2回目の大きな改正がH23年にあり、H24年度から運用されている。ここは、試験に出しやすいところだろう。新しい仕組みをどのくらい理解しているかが問われる。

 
1)医療と介護の連携強化
①医療、介護、予防、住まい、生活支援サ一ビスが連携した要介護者等への包括的な支援を推進。
②日常生活圈域ごとに地域ニーズや課題の把握を踏まえた介護保険事業計画を策定。→第5期介護保険事業計画では「日常生活圏域ニーズ調査」を実施した。
③単身・重度の要介護者等に対応できるよう、24時間対応の定期巡回・随時対応サービスや複合型サービスを創設。
 ・定期巡回随時対応訪問介護看護は、地域密着型サービスの一類型で、①一つの事業所で訪問介護看護を一体的に提供する一体型と、②訪問介護を行う事業所が地域の訪問看護事業所と連携してサービスを提供する連携型がある。
 ・複合型は、小規模多機能型居宅介護と訪問看護など、複数の居宅サービスや地域密着サービスを組み合わせて提供する地域密着型サービスである。
  ④保険者の判断による予防給付と生活支援サービスの総合的な実施を可能とする。→介護予防・日常生活支援総合事業(介護予防、生活支援、権利擁護、社会参加)を創設。
⑤介護療養病床の廃止期限(2012(平成24)年3月末)を6年間延長(新たな指定は行わない)。

2)介護人材の確保とサービスの質の向上
  ①介護福祉士や一定の教育を受けた介護職員等による痰の吸引等の実施を可能とする。
  〇実施可能な行為→痰の吸引その他の日常生活を営むのに必要な行為であって、医師の指示の下に行われるもの。具体的には、痰の吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)、経管栄養(胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養)。
  〇介護職員の範囲→介護福祉士、介護福祉士以外の介護職員等(一定の研修を修了した者を都道府県知事が認定)
  〇登録事業者→都道府県知事に登録。医療関係者との連携の確保や記録の整備などが要件。介護保険施設や居宅事業者(訪問介護・通所介護・短期入所・グループホームなどの他、障害者支援施設や障害者の在宅サービス、特別支援学校なども含まれるが、医療機関は対象外である)。
  〇登録研修機関→都道府県知事に登録。基本研修、実地研修などを行う。
  ②介護福祉士の資格取得方法の見直し(2012(平成24)年4月実施予定)を延期。
  ③介護事業所における労働法規の遵守を徹底、事業所指定の欠格要件および取消要件に労働基準法等違反者を追加。
  ④公表前の調査実施の義務づけ廃止など介護サ一ビス情報公表制度の見直しを実施。
  〇調査は1年に一回ではなく、都道府県知事が必要と認める場合となった。手数料によらずに運営できる仕組みとした。サーバーを国で一元管理することで効率化を図った。
3)高齢者の住まいの整備等
  ○有料老人ホーム等における前払金の返還に関する利用者保護規定を追加。前払い金の実費相当額を除いた金額を全額返還。権利金を受領しないこととした。
  ※厚生労働省と国土交通省の連携によるサービス付き高齢者向け住宅の供給を促進(高齢者の居住の安定確保に関する法律の改正)。従来の高円賃、高専賃、高優賃制度をサービス付き高齢者向け住宅に一本化し、都道府県、指定都市、中核都市への登録制度とした。この制度と定期巡回・随時対応サービスの組合せの普及を図ることとした。
4)認知症対策の推進
  ①市民後見人の育成および活用など、市町村における高齢者の権利擁護を推進。
  ②市町村の介護保険事業計画において地域の実情に応じた認知症支援策を盛り込む。
5)保険者による主体的な取組みの推進
  ①介護保険事業計画と医療サービス、住まいに関する計画との調和を確保。
  ②地域密着型サービスについて、公募・選考による指定を可能とする。
  〇地域密着型サービス等における市町村の独自報酬設定権の拡大→全国一律の介護報酬額を上回る報酬を設定可能。
  〇地域密着サービス等における市町村の指定事務の簡素化→従来は所在地以外の市町村が事業所の指定を行う場合には、所在地の市町村長の同意が必要であったが、改正で所在地の市町村長の同意を不要とした。
  〇地域包括支援センターの機能強化→地域包括支援センターは、介護サービス事業者、医療機関、民生委員、ボランティア等との関係者との連携に努めなければならない。市町村は、委託型の地域包括支援センターに対して、包括的支援事業の実施に当たっての運営方針を明示する。
6)保険料の上昇の緩和
  ○各都道府県の財政安定化基金を取り崩し、介護保険料の軽減等に活用。

予想問題 平成23年度の改正で制度化されたサービスについて次のうち適切なものはどれか。2つ選べ。
1 在宅での24時間の介護ニーズに対応しようと、夜間対応訪問介護が制度化された。
2 複合型サービスは、訪問看護と訪問介護が一体的に提供され、医療との連携を推進するサービスである。
3 介護福祉士や一定の教育を受けた介護職員等による経鼻経管栄養の実施が可能になった。
4 定期巡回随時対応訪問介護看護は、地域密着型サービスの一類型で、一つの事業所で訪問介護看護を一体的に提供する一体型と、訪問介護を行う事業所が地域の訪問看護事業所と連携してサービスを提供する連携型がある。
5 介護療養病床は、医療ニーズの高い要介護者が増大していることから、平成24年3月の廃止予定を撤回し、入院病床を増やすなど一層充実していくこととなった。




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